こんにちは、USCPA(米国公認会計士)のたけぞうです。
「凡人の自分でも、1年半くらいでUSCPAに合格したい」
「1年程度でUSCPAに合格している人もいるけど、もともとスペックが高いんでしょ?自分には参考にならないかな・・・」
「留学や海外滞在経験もないし、英語の対策はどうしたらいい?」
今回はこういった疑問や不安にお答えします。
本記事では、
凡人でも再現性が高くUSCPAに1年半で合格できる勉強方法
がわかります。
それでは解説していきます。

米国公認会計士
ポケモンにハマりすぎ単位ぎりぎりで地元の大学を卒業→銀行に入社するもツラすぎて1年で退職→税理士試験に挑むも1科目も合格できず挫折→働きながら1年10か月でUSCPA取得→BIG4監査法人(金融)
現在は大手財務アドバイザリーファームでM&A財務DD業務をやりながら、USCPAの勉強方法や監査法人への転職について発信してます。
早く合格したいならUSCPA予備校選びは超大事
USCPAに挑戦する人にとって、勉強法を知ることよりもまずやるべき重要なことがあります。それが自分に合った予備校選びです。
予備校によって学習環境は大きく異なることは意外と知られておらず、ここをミスってしまうと、どれだけ素晴らしい勉強方法をやったとしても意味がありません。
自分に合わない予備校にした結果、なかなか合格できない沼にハマり、1回の試験料約7万円を毎回ドブに捨ててしまう可能性があります。私の同僚も、予備校選びに失敗した結果、合格までに3年以上費やしており、「お金が飛びまくって死にそう…」と嘆いていました。
1年半で合格するためにも、予備校は慎重に選びましょう。USCPAの大手予備校は以下の3社になります。
上記の予備校3校の中で、時間がない社会人におすすめできる予備校はアビタス(Abitus)かなと思います。
時間のない社会人にアビタスをおすすめしている理由

- 教材が約20分のユニットで構成されているから、スキマ時間でも学習できる
- 問題数を厳選しているから、問題集を速く何度も周回する学習スタイルに向いている
- 日本語訳やWC対策教材が優秀なので、英語が苦手でも学習がすすみやすい
- 単位取得を自宅PCでできるので、早く受験要件を満たせる
1分で請求でき、数日以内に以下のパンフレットが届きます

納得のいく予備校を選んだら、まずは学習スケジュールから立てていきます。
学習スケジュール

明確な期限設定
USCPA予備校に申し込んだ次にやるべきことは、明確な期限を決めることです。
期限を明確にすることで日々の行動も明確になり、計画通りに合格しやすくなります。結果、時間とお金もムダにならずに済みます。
あらかじめ試験予約も済ましてしまい、勉強せざるを得ない環境に自ら追い込みましょう。
科目別の勉強期間は以下をおすすめします。
- 【FAR】5.5か月
- 【AUD】4か月
- 【REG】4.5か月
- 【BEC】4か月
- 合計18か月(1年半)
※1:受験専念者でない社会人のスケジュール目安です
※2:現行の試験制度(2024年以前)での目安であり、新試験制度になった場合は、科目間において変動があると思われます
期限設定については、以下の記事に詳細をまとめています。

科目単位でのスケジューリング
前述のとおり、1科目あたり4~5か月程度で取得することをおすすめします。
科目単位で計画するときは、大きく2つのフェーズにわけましょう。
- インプット期(3か月)
- 整理期(1~2か月)
インプット期は、テキストの講義を受講して問題集を6周やります。
6周やることを通じて、最低限のインプットをします。
その後整理期では、追加で問題集2周と、AICPAリリース問題を5周ほどします。
その際、問題集の順番通りに解き進めていくのではなく、各論点との違いや比較を明確にし、テキストを説明できるくらい理解しながら勉強します。
科目単位での学習スケジュールの決め方は、以下の記事で詳しく解説しています。

一週間単位で管理する
実際に学習スケジュールを計画・管理するときは、一週間単位でやりましょう。
3か月後(約12週間)に問題集を6周するのが目標であれば、逆算して1週間の学習量が決まるはずです。
毎週そこで決めた量をこなし、週末のタイミングで、学習の振り返りや翌週の計画をしてください。
計画通りに進まなかったら、週末にフォローするか、翌週に回しましょう。
こうして一週間ごとに管理したり帳尻を合わせることで、無理なく学習を続けることが出来ます。
やるべき「とき」に、やるべき「こと」をやる
働きながら資格勉強をする場合、「いつ」「何の」勉強をするかが非常に重要です。
なぜなら社会人は受験専念者とは違い、仕事で時間がなく疲れているからです。働きながら勉強する場合は、より効率性を意識して勉強をする必要があります。
私の約7年に及ぶ資格勉強の経験や、今まで読んだ数十冊の勉強法・脳科学の本から、効率的に勉強するためには「いつ」「何の」勉強をするかが非常に重要であると気づきました。
具体的には以下のとおりです。
- 適切なタイミングに復習する
- 週末に講義を受講する
- 問題集を解く前に日本語訳を読んでおく
- 就寝前に暗記したいもの(テキストや英単語)を眺めておく
- 朝に問題集を解く(最初に前日の復習をやる)
社会人のための時間術については下記記事で詳細をまとめていますので、是非ご覧ください。

「もっと早く合格できた」と後悔していること
私は全科目合格までに1年10か月を要しましたが、「これを知っていれば1年半以内に合格できたなあ」と後悔していることがあります。それは以下の4つです。
- 単位取得に時間をかけすぎた(FAR)
- 復習のタイミングを全く考えていなかった(FAR)
- 闇雲に問題集を回転させていた(AUD)
- AICPAリリース問題を知らなかった(AUD)
特に単位取得については、「かなり時間をムダにしたなあ…」と感じてます。
単位取得のためだけの学習期間を数か月間設けていたのですが、本当にムダでした。試験勉強をする過程で、さっさと自宅のPCで取得するべきでした。
USCPAの受験資格を得るために、単位認定試験を受けなければいけませんが、USCPA予備校によって単位認定試験の環境が異なります。TACは毎回東京や大阪の試験会場に行く必要がありますが、アビタスの場合自宅のPCで受験できます。
【関連記事】USCPA予備校アビタスとTACを徹底比較【両方の教材を使用した合格者が解説】
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具体的なUSCPA勉強法

つべこべ言わず問題集を8周する
よくネットや体験談に
「USCPAに合格したければ、問題集を5周しさえすればいい」
という意見を目にしますが、この考え方だとほぼ確実に試験に落ちます。一部の天才を除き、この程度の勉強量だと本試験レベルに達しません。
そして「〇〇さえすればいいんでしょ?」という、お手軽に済まそうとする考え方・マインドでは合格できません。
凡人がUSCPAに確実に合格したいなら、問題集は8周まで回転しましょう。
繰り返せば誰でも天才に近づきます。
8周までやるべき理由について、詳細は下記記事を参考にしてください。

「忙しくて時間もないし、8周もできないよ」
という気持ちはわかります。
英語も読みにくいし初めて勉強する内容だし、時間がかかってとてもそんな量をこなせないよ、と最初は感じると思います。
しかし凡人が合格レベルに到達するには、最低8周(できれば10周)は必要になります。
したがって「8周もできない」ではなく、「では期限内に8周するためにはどうしたらいいか」という思考に切り替える必要があります。
そのヒントが下記記事にありますので、是非参考にしてください。

ラスト2周は整理しながら
問題集をたくさん回転させることは重要ですが、ただ闇雲に回転するだけではダメです。
本試験で問題集と違う問われ方をされると、途端にフリーズしてしまうからです。
そうならないように単純に8周するのではなく、「インプットのための6周+整理しながら2周」というやり方をおすすめします。
「整理しながら2周」とは、各論点と区別・比較して解いていくことです。
歴史の勉強で例えるなら、ヨーロッパを昔から現在にかけて覚えてきた後に、各時代の中東やアフリカの周辺各国と比較しながら知識を整理していくイメージです。
このように意識して勉強することで頭の中が整理され、必要な情報が正確かつ即時に引き出せるようになります。
AICPAリリース問題をしゃぶりつくす
スクール(アビタスやTAC)の問題集だけではUSCPA合格に不十分です。
USCPAに最短かつ確実に合格するためには、AICPAリリース問題をやりこむ必要があります。
AICPAリリース問題とは、AICPA(米国公認会計士協会)からCPA予備校や出版社へ提供されるリリース問題、いわゆる過去問です。
スクールの問題集に比べて本試験の出題レベルに近いため、AICPAリリース問題をやり込むことで得点獲得に直結した知識を身につけることができます。また本試験での出題傾向もわかります。
具体的なメリットについては、以下の記事を参考にしてください。

USCPA試験の英語対策

問題を解く前に日本語訳を読む
英語が苦手であれば、まずは問題集の日本語訳を読みましょう。
いきなり問題を解き始めるのではなく、講義を聞いた後に該当箇所の問題集の日本語訳を読むのです。
これを事前にやっておくだけで、問題集を解くスピードがめちゃくちゃ上がります。
日本語訳を読むことで、まずは「問題内容」を理解することが出来ます。その後に英語の問題にて「英語」を勉強することになります。
「問題内容」と「英語」を、ステップを踏みながら勉強していくイメージです。
単語帳は作らず、問題集に直接書き込む
英単語を覚えるために、単語帳をわざわざ作っている人がいます。
そういったものは作成不要です。
わざわざ単語帳を作るのは時間がかかるので、わからない単語については問題集に直接書き込みましょう。そして、問題を解いていく過程で覚えていくほうがはるかに効率的です。
結局、問題集は8周することになるので、別で単語帳を作成するエネルギーがあるなら問題集を回転させることに費やしましょう。
日本語訳を読む効果や英単語を覚える作業については、下記記事で詳しくまとめています。

FARから受験する
英語が苦手なら、FAR(財務会計論)から受験しましょう。
なぜなら、すべて計算問題で占められている科目だからです。
計算方法を覚えてしまえば、多少英語力が怪しくても四択問題(MC問題)に正解することも可能です。
FARでの勉強を通じて英単語や英文問題に慣れていけば、その後の科目も新たに英語を覚える負担を減らすことができます。
USCPA科目別対策

FAR
FAR(財務会計論)は、全て計算問題で占められます。
そしてボリュームが多いのが特徴です。アビタスの問題集でも1,000問を超えます。この大量の問題をいかにやり切るかがFAR攻略のカギになります。
FARの対策方法は以下のとおり。
- 仕訳を毎回紙に書く(特に序盤)
- 自信のある範囲は8周までやらない
- 公会計(頻出範囲)をやりこむ
特に簿記初心者は、仕訳は毎回紙に書くようにしてください。
問題ごとに、借方(debit)と貸方(credit)それぞれ勘定科目と金額を紙に書いていくイメージです。
「簿記はスポーツだ」とよく言われますが、まさにその通りで、問題文を読んだ瞬間に借方と貸方や計算方法が脊髄反射レベルで頭に思い浮かぶくらいにならなければいけません。
そのために毎回仕訳を書いて身体に覚えさせる必要があります。
そうやって計算方法を頭に叩き込んでいく中で、自信のある範囲については問題集の回転を少なくしていくことも必要です。
例えば3問連続で正解できた問題や、他の問題でカバーできそうなものは今後解かないようにするなど、積極的に勉強を省略していきましょう。
ただし頻出範囲については、しっかり8周以上解くようにしましょう。FARの場合は公会計になります。
最新の出題頻度の把握はAICPAリリース問題から推察できるので、これを徹底的にやりこみましょう。
FARの詳細な勉強方法については下記の記事でまとめています。

AUD
AUD(監査及び証明業務)はボリュームが少ない一方、論点をきちんと整理して理解する必要がある科目です。
各論点の違いを整理できていないと解けない問題が出題されるため、テキストを解説できるくらい理解して覚える必要があります。
AUDの対策としては以下のとおり。
- 頭の中にタンスを作る
- 監査計画から監査報告書まで簡単に説明できるようにする
- 出題しなさそうな範囲はある程度捨てることも必要
資格試験では、情報をただインプットするだけではなく、正確かつ瞬時にアウトプットできるようにならなければいけません。
そのため知識が整理されている必要があります。
イメージとしては頭の中にタンスを作り、各引き出しに何が入っているかがわかっている状態です。
例えば、一番左上の引き出しは「内部統制」が入っていて、そこには「5つの要素」や「RMM」があって・・・
などというように、各論点を頭の中で整理しながら覚えていくイメージです。
AUDは各論点においてまぎらわしい問題が多いので、こういった覚え方をすることでしっかり区別する必要があります。
またAUDに関してもAICPAリリース問題は非常に重要で、これから頻出範囲や出題しなさそうな範囲を推察できます。
私もやりましたが、出題しなさそうな範囲は勉強しないことも戦略としてありです。
REG
REG(ビジネスロー及び税務)は税務が約7割を占めているため、計算パートが多く占める科目となっています。
したがってFAR同様、ボリュームが多い科目となっています。
REGの対策は以下のとおり。
- 計算問題は毎回紙に書く
- ビジネスローはAICPAリリース問題に出てきた論点しかやらない
税金算出問題もFARと同様、毎回紙に書いて計算することをおすすめします。
ボリュームが多い科目ため、こちらも3回連続正解した問題など自信のある部分については、積極的に問題演習を省略していくべきです。
またこちらもAICPAリリース問題から出題傾向を推察すべきです。基本的にビジネスローは勉強量のわりに出題頻度が少ないため、大胆に勉強量を省いていいと思います。私もAICPAリリース問題に出てきた論点だけしか勉強しませんでしたが、結果的に80点で一発合格でした。
BEC
BEC(管理会計・ファイナンス・経済学・IT)は、英語が苦手な日本人にとって最も難易度の高い科目になります。
なぜなら、英語での記述式問題(Written Communication 通称WC問題)が出題されるからです。
MC問題やTBS問題については、他の科目と同様の対策方法でカバーできますが(AICPAリリース問題を重視するなど)、WC問題については別途対策が必要になります。
WC問題の対策については以下のとおり。
- 満点を取ろうとしない
- フォーマットはしっかり書けるようにする
- チャプターごとに英語で概説できる程度はやっておく
- ぶっちゃけWCの出題は運なので、BECは最後に受験する
アビタスにはWC対策問題集がついており、広く浅く整理されています。
これを全て覚えるのが一番いいのですが、分量的におそらく不可能です。
したがって満点を取ろうとせず、可能な限り覚えて部分点を拾うつもりで勉強する必要があります。
そのため、WCで求められる最低限のフォーマットしっかり書けるようになりましょう。
また解答作成も難しいことを書こうとせず、当たり前のことでいいので少しでも書けるようになりましょう。例えば、「内部統制の5つの構成要素」や「バランス・スコアカードの4つの視点」を箇条書きでもいいので英語で書けるようにしておくことです。
WC問題で何が出題されるかはかなり運に左右されます。問題集の範囲外から出題されることもあります。私の時も確定拠出年金(401K)について出題されましたが、そんなの何も書けるわけがありません・・・。
もはや対策不可能な要素もあります。したがって1回は落ちることも想定して、(単位取得状況にもよりますが)BECを最後に受験することも考えられます。
WC対策の詳細は、こちらの記事で徹底解説しています。

不合格になった場合の対策方法
受験を続けていると、当然、不合格になる科目も出てきます。
精神的にも金銭的にも大きくダメージを受け、めちゃくちゃツラいですが、リベンジを果たすためには不合格になった直後にやるべきことがあります。
不合格になったときのリベンジ方法
- 1か月後に再受験の予約をする
- weakerを徹底的にやる
- 問題集は順番通りに解かない
- AICPAリリース問題をさらに広く深く
- 2科目同時並行で勉強しない
特に、NASBAからのScore Notice(試験結果通知)で”Weaker”と評価された範囲については、テキストを丸暗記するくらいまで徹底的にやりこむことが重要です。
不合格になったときの対策については、以下の記事で詳しく解説しています。

学習のモチベーションを上げるためにやっておきたいこと
1、2科目合格してきたくらいでやっておきたいことがあります。
それは転職エージェントに登録だけしておくことです。
転職エージェントに登録すると、担当者から最新の転職市場の状況や、非公開の優良求人を無料で教えてもらえます。
今すぐ転職するつもりがなく、USCPA学習中でも、情報収集目的で登録してOKです。エージェントから送られてくる求人票は、各企業の業務内容についてネットに掲載されているよりも詳細に記載されているため、具体的に転職先で働いている自分をイメージできます。
USCPA合格後に使った転職エージェント
— パラゴン@USCPAを活用→海外で独立に挑戦中 (@Paragon_English) June 23, 2021
・MS-Japan
・マイナビ会計士
・JACリクルートメント
3つともオススメできるエージェントです。僕は最後に受験したREGの合格を確認してから登録・転職活動を開始しましたが、1、2科目合格ぐらいから情報収集のために登録するのもありだと思います。 #USCPA #転職
そしてエージェントから送られてくる求人票を見ていると、勉強のモチベーションも上がります。
エージェントの利用は無料ですししつこく連絡もされません。あなたに損はないので、登録だけでも済ませておき、あとは勉強に集中しましょう。
今より年収をアップさせたいなら、実績のある『JACリクルートメント』に登録しておくのがおすすめです。
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⇒【関連記事】USCPA合格者おすすめの転職エージェント5選!
私もUSCPA学習中は、求人票を眺めながらニヤニヤしてました。
あなたがUSCPAに全科目合格し、そして転職を成功させ年収アップできることを願ってます!
以上!
USCPAの予備校選びをこんな風に思っていませんか
- USCPA予備校はどこを選んでも一緒
- 資格大手の大原やTACを選んでおけばいいでしょ
- とにかく安く済ませたい(予備校の費用だけしか見ていない)
このような思考だとほぼ確実に挫折します!
\後悔しないUSCPA予備校がわかる/