- 「銀行で働き続けるのがしんどい…」
- 「ノルマや支店の人間関係に疲れた…」
- 「銀行やめるにしても特別なスキルがあるわけじゃないし、不安…」
こんにちはたけぞうです。この記事では、
- 銀行をやめたくなる理由と主な銀行員の転職先
- 銀行員がUSCPA(米国公認会計士)試験を取得して監査法人に転職するためのロードマップ
を解説します。
私は元銀行員ですが、USCPA(米国公認会計士)資格の取得をきっかけに、年収もキャリアも飛躍的にアップしました。私の体験談を元に「銀行をやめたい」と思ってから監査法人に転職を成功させるまでのロードマップをステップごとにご紹介したいと思います。
この記事を書いている人
単位ギリで地元の駅弁大学卒業→銀行に入社するもツラすぎて1年で退職(年収300万)→税理士試験に挑むも1科目も合格できず挫折(年収380万)→働きながら1年10か月でUSCPA取得→BIG4監査法人金融部転職(年収600~690万)→TOEIC855点獲得→大手FAS(年収910万)
凡人がUSCPA(米国公認会計士)試験の勉強方法や、USCPAを活かした転職方法について発信してます。
USCPA(米国公認会計士)資格のおかげで凡人の私でも5年で年収380万円から910万円に
銀行業界の現状と銀行をやめたくなる理由
銀行業界の現状
銀行をやめたくなる理由のひとつとして、現在の銀行を取り巻く環境が厳しいことが大きいかと思われます。
- 低金利による利鞘確保が困難
- ネット証券の台頭による預かり資産(投資信託・保険)の販売手数料減少
- 少子高齢化による地方商圏の衰退
- 金融庁からの事務負担につながるような指導
- 新型コロナウイルスの影響の長期化による貸倒関係費の増加
全国の地方銀行の2021年3月期決算において、全体の46%が最終損益で減益または赤字となっています。
地方銀行の経営環境は厳しさを増すばかりで、銀行同士の合併や経営統合の流れは加速していくでしょう。
このような逆風がある一方で、支店ではあなたに昨年以上のノルマを課してきます。
営利企業である以上、行員に数字を求めるのは当然ですが、非常に多くの制約がある中で営業を行うのはあなたにとってかなりのストレスのはずです。
銀行業界の厳しい労働環境とストレス要因
銀行員の労働環境とストレス要因
- 外回り営業とノルマのストレス
- 支店内の人間関係によるストレス
- 飲み会文化や地域行事の強制参加によるストレス
銀行業界は厳しい労働環境と様々なストレス要因が存在します。
お客さんへの外回りや要求に応えるプレッシャー、厳しい業績目標の達成に向けた競争などもストレスの要因となります。上司がパワハラ気質で怒鳴ってくるようであれば、ストレスは非常に大きく、身体を壊す人もいます。
また、銀行内の体質が古いことも銀行で働くのがつらい要因のひとつです。どの支店にも、お局さんや昭和タイプの行員は確実に一定数います。私自身も、お客さんが見えるところで怒鳴られもしましたし、酒の席でビンタされることもありました(当時の私の態度が良くなかったこともありますが・・・)。
また支店内での付き合いも粘着的であり、飲み会も多いです。上司から誘われたにもかかわらず飲み会代は割り勘。翌朝、支店内で飲み会清算の集金に奔走しなければなりません。また勤務以外でも地域行事に強制参加させられることもよくあり、業務以外の時間を奪われてしまいます。
スキルを身につけて成長したいと思っている若手銀行員にとっては、このような強制参加イベントはかなりのストレスとなります。
銀行をやめたいと思う自分を責めるな
このように、銀行は経営環境的にも職場的にも厳しい環境です。したがって
「銀行をやめたい」
「ノルマがしんどい、課長に詰められたくない」
「支店に行くとため息が多くなる」
と悩んでしまうのはごく自然な感情であり、ここで強調してお伝えしたいのは「銀行業務ができない自分はなんてダメなヤツなんだ」と、必要以上に落ち込まていいということです。
あなたが仕事がつらいと思うのは当然なので、必要以上に自分を責めてはいけません。
これは銀行員と銀行監査を計4年間経験し、上司からのパワハラで会社を休んだことのある私が断言します。真面目な人ほど、鬱になって心も身体を壊してしまうこともあります。
実際に銀行をやめる行員が増えている
このように銀行はストレスフルな労働環境なので、実際、銀行から退職する人が続出しています。
地方銀行の中には、3年以内に約2割以上が退職しているようです。
⇒(BUSINESS INSIDER)転職先はLINE、メルカリ、ヤフー…「地銀の雄」からも20代の離職者続出 。現場の仕事に絶望
また金融庁も人材への投資や流出を防ぐべく、地方銀行に対して賃上げを促しています。
⇒(Bloomberg)金融庁が地銀に賃上げ促す、人材投資の検討を働き掛け-関係者
恥ずかしながら私の体験談はこちら。
⇒【体験談】銀行を新卒1年でやめるとどうなるか【結論:腐らなければなんとかなる】
銀行をやめて転職するメリットと銀行員の転職先
銀行を辞めることで得られるメリットとは?
銀行を辞めることで得られる主なメリットは
- 厳しいノルマや働き方の改善
- 職場や人間関係のストレスからの解放
- 銀行出身であることを活かした新たなキャリアチャンス
が挙げられます。
メリット①厳しいノルマや働き方の改善
銀行員を辞めるメリットの一つは、厳しいノルマや働き方の改善です。銀行業界はノルマに特に厳しく、ミスや達成できない場合のプレッシャーが日常的に存在します。しかし、他の業界ではノルマが緩やかであり、個々の能力や成果に合わせた柔軟な働き方が認められています。
日本政府の経済産業省が以前公表していた「将来の高収入の期待される職業」ランキングにおいて(当該公表記事はすでに削除済み)、金融業界(銀行を含む)は上位に位置していました。しかし、同ランキングにおいても銀行員の労働環境やノルマの厳しさが指摘されており、改善の余地があることが示されています。
一部の銀行では労働時間の短縮や働き方改革に取り組んでいます。例えば、東京海上日動火災保険は週休2日制を導入し、従業員の働き方の柔軟性を高めています。また、三井住友銀行はテレワークの導入や業務フローの見直しを行い、労働環境の改善を図っています。
メリット②職場や人間関係のストレスからの解放
銀行員を辞めることで、職場や人間関係のストレスから解放されるメリットがあります。銀行業界は縦割りの体質ですが、他の業界ではよりフラットな組織やコミュニケーションの促進が行われており、ストレスの少ない職場環境が期待できます。
銀行を辞めてストレスの少ない職場に転職した実例として、IT業界への転職も挙げられます。ITベンチャー企業はピンキリでありますが、概してフラットな組織風土と柔軟な働き方が特徴です。元銀行員である人は、転職後にパワハラや過度なノルマから解放され、チームメンバーとのコミュニケーションも円滑になり、ストレスの軽減され仕事へのモチベーションもアップしました。
メリット③銀行出身であることを活かした新たなキャリアチャンス
銀行員としての経験や知識を活かして、新たなキャリアチャンスを追求することも銀行を辞めるメリットの一つです。金融業界は幅広い業種や職種と関連性があり、銀行出身者には他の業界での就職・転職の際に有利な要素があります。
例えば、証券会社や保険会社など、金融業界などは、銀行員の経験や資格を活かすことができる職種です。銀行業務で培った金融知識や顧客対応能力は、新たなキャリアの道を切り拓く上で有利な要素となります。
保険会社の中には、銀行出身者の採用に積極的な姿勢を示している会社もあります。銀行員は金融商品の知識やリスク管理のスキルを持っているため、営業や顧客対応のポジションに適しています。保険会社に転職し、保険商品の提案にやりがいを感じて新たなキャリアの成果を上げている銀行員もいます。
例えば、ファイナンシャルプランニングの分野では、銀行の経験を活かして独自のアドバイザリーサービスを提供することができます。銀行員として培った信頼性や専門知識が求められるため、独立することで自身の経験を最大限に生かすことができます。
銀行を辞めて独立し、顧客に対して資産運用やライフプランのアドバイスを行い、多くのクライアントから高い評価を得ている元銀行員もいます。
銀行員の主な転職先とキャリアパス
銀行員の転職市場で評価される点と、主な転職先は以下の通りです。
メガバンク | 地方銀行/信用金庫 | |
---|---|---|
業務内容 | ・大規模な取引や金融商品の提案、貸出業務など、幅広い金融サービスを提供 ・大口顧客や法人顧客の対応、資金運用のアドバイス、投資商品の紹介なども ・部署や職種が幅広く、業務内容が異なる場合があるが、基本的には金融業務や顧客サービスが中心 | ・小規模な取引や地域のお客様への金融サービスの提供 ・一般の個人顧客や中小企業の口座開設や預金・融資の受付、ローン審査などを担当 ・地域経済の活性化や地域のお客様との密な関係を築くことが求められる場合がある |
転職市場で評価される点 | 法人融資営業 (特に大口先) | 法人融資営業 (特に中小零細企業) |
主な転職先 | ・公務員 ・不動産業界 ・監査法人 ・財務コンサル ・ITコンサル ・M&A仲介/コンサル ・保険会社 ・Web広告代理店 | ・公務員 ・不動産業界 ・会計事務所 ・財務コンサル ・ITコンサル ・M&A仲介/コンサル ・保険会社 |
銀行員の転職市場で評価される点は、金融知識や顧客サービス能力の高さです。メガバンクでは大規模な取引や幅広い金融サービスを提供し、大口顧客や法人顧客の対応も求められます。地方銀行や信用金庫では地域のお客様への金融サービスを提供し、地域経済の活性化や密な関係構築ができるか、という点も重要です。
主な転職先としては公務員、不動産業界、監査法人、財務コンサル、ITコンサル、M&A仲介/コンサル、保険会社、Web広告代理店があります。ノルマのプレッシャーから解放されたい、労働環境を改善したい人は(年収が下がるケースが多いですが)公務員に転職する行員が多いです。公務員以外の業界では金融知識や顧客対応能力を活かし、財務分析や資金運用のアドバイス、デジタル領域でのコンサルティングなどが求められます。
銀行をやめる前にスキルを身につけておくべき
前項のとおり、銀行をやめるにしても、転職先で銀行業務の知識や経験を活かすことができます。
ただしそれはあなただけではなく、他の転職希望者も同じです。
あなたがなんとなく銀行業務を数年間やってきただけであれば、他の転職希望者と差別化ができません。結果、転職サイトで希望の求人を見つけたとしても、採用には至らない可能性があります。
したがって、銀行をやめる前に自らの市場価値を少しでも上げておくべきだと考えます。他の会社でも評価されるスキルを身につけておくことで、転職市場から高い評価を得ることができ、希望の働き方や待遇を受けやすくなります。
また、資格を取得すると「いざとなったら銀行をやめればいいしな」という安心感も手に入れることができます。これはめちゃくちゃ重要で、自分のタイミングで転職活動をすることができるようになるからです。銀行が嫌だ!と私のように突発的に退職してしまうと、早く次の転職先を見つけないといけない焦りから、転職活動が妥協したものになり、結局次の転職先でもしんどい思いをしてしまいます。
以上より、銀行をやめる前に働きながらスキルを身につけることを強くお勧めします。
私としては、USCPA(米国公認会計士)資格を取得することをおすすめしています。
なぜ他のスキルや難関資格ではなく、USCPAをすすめているのかを解説します。
【関連記事】銀行員おすすめの資格10選|資格で年収200万アップした元銀行員が解説
銀行員にUSCPAをおすすめし続けている理由3選
そもそもUSCPAとは
USCPAとは(U.S. Certified Public Accountant, 米国公認会計士)、米国各州が認定する公認会計士資格です。
出典:アビタスHP
米国の資格でありながら、日本をはじめ世界中の様々な業種、職種、年齢の方が就・転職、キャリアアップなどのさまざまな目的でUSCPA試験にチャレンジされています。
このことからもUSCPA(米国公認会計士)は、世界で最も広く認知されたビジネス資格と言っても過言ではありません。
USCPAを取得することで、「英語」と「会計」のスキルが一度に身に付けることができます。
そして私の実体験からも、銀行員には声を大にしてUSCPAをおすすめします。
銀行員にUSCPAをおすすめする理由3選
- 銀行で得た知識をUSCPA学習に活かせるから
- ノルマや転勤のない職種に転職できるから
- 「銀行出身×USCPA」の市場価値が高いから
理由①銀行で得た知識をUSCPA学習に活かせる
これは強調してお伝えしたいのですが、銀行員はUSCPA取得に向いています。
特に総合職の人は、大学受験で英語を勉強してきており、実務で財務・税務・ファイナンスの基礎が身についている人がほとんどだと思います。これらの知識は、USCPAの学習において理解を助けるものとなります。
私も銀行時代に身につけた知識は、特にFARやBECの勉強において非常に役に立ちました。
仮に銀行をやめなかったとしても、英語と会計のスキルを身につけることができるため、支店配属ではなく経営企画部や資産査定室、市場部門など本部への異動もしやすくなるはずです。
理由②ノルマや転勤のない職種に転職できる
また銀行員がUSCPAを取得した場合、
- 監査法人でのスタッフ
- 財務・経理部
- 財務コンサルタント/アドバイザー
といった専門職になるケースが多いです。このような職種は基本的に営業ノルマや転勤はありません。もちろん期日までに成果物を作成しなければならないノルマはありますが、上司から怒鳴って詰められるようなものではありません。またリモートの機会も増え、余計な人間関係からもストレスフリーに働くことができます。
理由③「銀行出身×USCPA」の市場価値が高い
USCPAと銀行員の相性はよく、特に稼げる業界に転職しやすいです。
- 金融業界(投資銀行、ファンド、M&A仲介、金融商品営業)
- コンサルティング業界(コンサルファーム、監査法人)
- 外資系企業
このようなの業界・企業は比較的年収が高く、また求人を見ても「金融機関での勤務経験」や「USCPA資格」を歓迎する経験・スキルにしていることが多いです。
「金融×会計×英語」の相性はよく、転職市場でも評価されるスキルであり、そのうちのひとつをすでに銀行員は持っています。これにUSCPAを加えれば、転職先に困ることはなくなります。
【関連記事】USCPAを取得したら監査法人への転職をおすすめする理由【5選】
銀行員に監査法人転職をおすすめする理由
銀行員に監査法人転職をおすすめする理由
- 元銀行員+USCPAホルダーであれば、監査法人(特に金融部門)に転職可能
- 監査法人は営業ノルマや転勤がなく、銀行員相当の年収が稼げる(年収600万スタート)
- 金融部門なら銀行員の経験を活かすことができ、監査業務にやりがいを感じるから
銀行員と監査法人の相性は非常にいいと思っており、公認会計士資格やUSCPAを保有していれば、転職は難しくないです。
特に金融部門で銀行業の監査チームに入れば、銀行での業務経験をダイレクトに活かすことができます。例えば口座開設や新規貸出実行、金融商品販売や担保評価の業務プロセスを理解していることが、銀行監査の現場において非常に重宝されるわけです。
私の同僚や後輩でも、元銀行員や信用金庫職員は合計5人はいたと思います。うち3名はUSCPA保有者でした。
銀行と監査法人の働き方比較!
銀行 | 監査法人 | |
---|---|---|
年収推移 | 一般行員:約350~450万 主任:約450~600万 係長:約600~700万 課長:約700~800万 支店長:約800~1,000万 | スタッフ:約500~600万 シニア(S):約700~900万 マネージャー:約900~1,100万 シニアマネージャー:約1,200万~ パートナー:約1,700万~ |
勤務時間、残業 | 定時8時間 朝8時までに支店出勤 9月、3月が繁忙期 原則出勤 有給は気を遣って申請 | 定時7時間 朝9時15分までに出勤 3~5月が繁忙期 リモートと出勤 有給は繁忙期以外は自由 |
働き方、勤務地 | エリア別に顧客担当 各支店に配属 約3年ごとに転勤 | クライアント/プロジェクト別 地方都市の事務所に所属 転勤なし |
人間関係 | 特に女性で陰口が多い パワハラも多い 飲み会多い 週末は地域行事参加も | フラットな人間関係 落ち着いている人多い 監査チームは仲いい 行きたい人で飲みに行く 週末は完全プライベート |
ノルマ、仕事の厳しさ | 営業のノルマがつらい 各規程などルールが多い 小さなミスも許されない | 営業ノルマなし 期日までに多くの監査長所を作成 監査の規定やルール多い |
身につくスキル | 法人営業スキル 貸出案件組成スキル 金融商品の知識 不動産、税金周りの知識 | 会計・税務知識 上場企業監査経験 特定の業界知識(銀行業など) エクセルワードスキル 経理、財務、FASへの転職可能性 |
上表は銀行と監査法人での働き方を比較したものです。
私のポジショントークも入っているかもしれませんが年収、待遇、人間関係など多くの面で銀行よりも監査法人のほうが優れていると感じています。
監査法人では主に企業の財務状況や会計処理の監査業務を担当します。専門職のため給与水準は高いです。また優秀な人も多く、メンバーとはクライアント/プロジェクトベースごとに異なるため、いい意味でドライな人間関係となっています。また働き方改革も進んでおり、繁忙期以外は早く帰れることも多く、コロナ以降はリモートワークも進んでいます。
【関連記事】残業は?リモートOK?|USCPAが監査法人の働き方を徹底解説!
身につけたいスキルも、監査法人のほうが他社で評価されやすいものが多く、結果的に転職市場での評価も上がるので、仮に監査法人を辞めたくなったとしても転職先に困ることは少ないと思われます。
私はUSCPA取得後、BIG4監査法人の金融部門にスタッフとして転職しました。給料は初月から額面30万円で、残業代も1分単位で申請可能、また定時が7時間でめちゃ最高でした笑。今は物価高の影響もあって、スタッフの給料は額面35万弱くらいに上がったそうです。
監査法人で働いているということもステータスになり、合コンに参加しても女性から見られる目も明らかに変わります。(税理士事務所時代は、飲み会で、席が目の前の女性からシカトされてたのに…)
転職した監査法人では専門家として銀行とは違う大変さもありました。ただ、銀行員としての経験とUSCPAの学習を活かし、周りのメンバーに貢献できたときは非常にやりがいを感じました。
「銀行出身×USCPA×監査法人」の組み合わせは最強です。外回りのノルマはなく、自らのスキルを上げることに集中でき、給料も銀行と同じかそれ以上。銀行で苦労した経験がそのまま監査現場でも活かせるし、転勤の心配もない…。
以上より銀行員に監査法人転職をゴリ押ししているわけです。
監査法人転職を目指すロードマップ
ステップ①目標計画を立てる
まずはUSCPAの取得と監査法人に転職するまでのスケジュールを考えます。
なんとなく興味があったからUSCPAを勉強してみる、でもいいのですが「転職したい!年収上げたい!」という明確な目標があるのなら、スケジュールも明確にした方が絶対にいいです。USCPAは受験料が高い資格なので、期限を決めてさっさと合格してしまう方がいいからです。
私が銀行員におすすめするスケジュールは
- 現在~1年半後:USCPA(米国公認会計士)試験を全科目合格
- 受験後半~2年以内:転職活動開始
がベストです。つまり働きながら2年以内に監査法人を目指すルートです。銀行員はある程度、会計や財務ファイナンスの知見があるので、働きながらでも1年半で合格できる人が多いと思われます。
ステップ②USCPA予備校を選ぶ
USCPAに合格し監査法人へ転職するロードマップで、一番重要なポイントはUSCPAの予備校選びです。これは断言します。
なぜなら予備校によって学習環境は大きく異なることは意外と知られておらず、ここをミスってしまうと、どれだけ素晴らしい勉強方法をやったとしても意味がありません。
自分に合わない予備校にした結果、なかなか合格できない沼にハマり、1回の試験料約7万円を毎回ドブに捨ててしまう可能性があります。私の同僚の元銀行員も、予備校選びに失敗した結果、合格までに3年以上費やし「お金が飛びまくって死にそう…」と嘆いていました。
早く合格するためにも予備校は慎重に選びましょう。USCPAの大手予備校は以下の3社になります。
この中で、時間がない銀行員におすすめできる予備校はアビタス(Abitus)かなと思います。
時間のない銀行員におすすめのUSCPA予備校はアビタスです
- 教材が約20分のユニットで構成されているから、スキマ時間でも学習できる
- 問題数を厳選しているから、問題集を速く何度も周回する学習スタイルに向いている
- 日本語訳やWC対策教材が優秀なので、英語が苦手でも学習がすすみやすい
- 単位取得を自宅PCでできるので、早く受験要件を満たせる
1分で請求でき、数日以内に以下のパンフレットが届きます
ステップ③働きながら1年半でUSCPAを取得する
USCPA試験は働きながらさっさと取得しちゃいましょう。
できれば1年半で全科目合格を目標にしたいところです。銀行員であればある程度の前提知識(英語、会計、ファイナンス)があるので、初学者よりも勉強は進みやすいはず。
また銀行員は年収も比較的高いと思いますので、ある程度数回は不合格になる前提で、早めに試験申し込みしてしまうのもアリかもしれません(とはいえ1回約7万円は大きいですが…)。
大学受験で失敗し税理士試験も3年かけても合格できなかった私が、1年10か月で働きながら合格できた方法を、以下の記事で徹底的に解説しています。
【関連記事】USCPAを1年半で|凡人が働きながら合格できる勉強法【再現性あり】
また銀行員は平日は業務で忙しいと思うので、朝5時起きで勉強することをおすすめします。そのためには早く寝ないといけないので、余計な飲み会を断る覚悟も必要です。
ステップ④転職先のリサーチと準備
USCPAの学習後半、具体的には2~3科目を合格したころには転職活動も始めておきたいです。
というのも監査法人はUSCPAの科目合格者でも求人を募集している可能性があるので、早い段階で動き出しておけば他の競争相手よりも優位に立てるからです。
といってもあくまでUSCPAの全科目合格が最優先事項のため、この段階での転職活動は
- 転職エージェントに登録しておく
- USCPA合格者の求人をチェック
- 転職エージェントから送られてくるおすすめの求人もチェックしておく
こんな感じで求人や転職先について軽く調べておく程度で十分かと。
なお転職エージェントを活用すれば、あなたの経歴に合ったおすすめの求人を厳選して教えてくれるので、勉強時間確保のためにも登録しておきたいです。
転職エージェントの利用方法やおすすめのエージェントについては以下の記事を参考にしてください。
【関連記事】USCPA合格者おすすめの転職エージェント5選|年収アップした筆者が利用方法も徹底解説!
ステップ⑤書類添削と面接対策
USCPA試験に全科目合格したら、本格的に転職活動を開始します。
具体的には転職エージェントと相談しながら進めることになりますが、一番時間を使うのが書類添削と面接対策です。特に書類添削、つまり履歴書や職務経歴書の添削は重要で、面接もこれらの書類に沿って行われるからです。
したがって気になる求人があったとしても、応募する前には転職エージェントに連絡し、必ず書類の添削を依頼してください(向こうから申し出てくるケースが多いと思いますが)。
転職エージェントはすべて無料で利用でき、書類の添削から面談、入社時期交渉や年収交渉まで行ってくれます。第三者となる転職エージェントがやってくれるので、転職活動をストレスなく効率的に行えるのがメリットです。
履歴書や職務経歴書を作成したら転職エージェントに添削してもらい、問題なければ応募してもらってください。また、不安であれば面接対策なども行ってもらえるので「面接対策をしてほしい」と伝えてください。
私も書類添削と面接対策をしてもらったことで、面接では落ち着いて話すことができました。
私の場合、BIG4監査法人すべてに応募しましたが
- A法人:1次面接のみで内定
- B法人:1次面接で内定(希望以外の部門)
- C法人:カジュアル選考面談でその場で内定(希望以外の部門)
- D法人:書類選考で不合格
という感じで3勝1敗でした。(当時28歳)
もちろん書類添削や面接対策は頑張りましたが、やはり銀行員+USCPAホルダーのおかげで転職活動は困らなかった印象なのでまずはUSCPAを全力で取得することが最優先かと思います。
ぜひ、今まで銀行で苦労した経験を、監査法人という報われる場所で活かしていただきたいと思います。
以上!
USCPA(米国公認会計士)の予備校選びをこんな風に思っていませんか
- USCPA予備校はどこを選んでも一緒
- 資格大手の大原やTACを選んでおけばいいでしょ
- とにかく安く済ませたい(予備校の費用だけしか見ていない)
このような思考だとほぼ確実に挫折します!
\後悔しないUSCPA予備校がわかる/