税理士試験は難関資格でありながら、働きながらでもしっかり勉強すれば取得できると言われています。しかし、税理士試験は「深い闇がある」「やばい」と言われているのも実情です。
実際、私も元受験生として税理士試験の闇深さを実感しました。
本記事では、税理士試験の受験生に向けて
- 税理士試験がやばい・闇が深いと言われる理由
- 実際に試験に人生を狂わされた人の実例
- やばいと感じた際の対処法
を紹介します。
最後まで読むと「税理士試験のやばさ・闇深さ」を把握でき、自分がこの先どうしたら良いのかのアクションプランがわかります。ぜひ、最後までお読みください。
この記事を書いている人
単位ギリで地元の駅弁大学卒業→銀行に入社するもツラすぎて1年で退職(年収300万)→税理士試験に挑むも1科目も合格できず挫折(年収380万)→働きながら1年10か月でUSCPA取得→BIG4監査法人金融部転職(年収600~690万)→TOEIC855点獲得→大手FAS(年収910万)
昔の私のような低スペック会社員がUSCPA(米国公認会計士)資格を活かして年収アップさせる方法を発信してます。
USCPA資格のおかげで年収380万円から910万円に
税理士試験がやばい・闇が深いと言われる5つの理由
税理士試験がやばい・闇が深いと言われる理由は大きく以下の5つです。
- 科目合格制の試験であり受験から抜け出せない
- 官報調整があるのではとの噂がある
- 相対評価の試験でありミスが許されない
- 全科目合格までに時間がかかるため人生設計が立てづらい
- 受験生のレベルが高いうえに合格率が低い
それぞれについて詳しく解説します。
1.科目合格制の試験であり受験から抜け出せない
税理士試験は科目合格制の試験であり、社会人でも受験しやすいです。それゆえに、税理士試験から抜け出せず、ズルズルと受験を続けている人も多いです。
40〜50代の人でも受験を継続している方が多いです。
科目合格者の場合は「全科目合格まであと少し!」という感情が出てくるため、余計に受験から撤退しづらくなります。
もちろん長年勉強を続けて合格する人もいます。しかし、結局合格できず、人生の大半を税理士試験に捧げる人がいることも理解しておかなければなりません。
2.官報調整があるのではとの噂がある
税理士試験には、官報調整と呼ばれる、合格人数を調整する仕組みがあるという噂があります。特に最後の5科目目の受験において、なかなか合格できないと感じる人が多いため、このような噂が流れているのです。
実際に官報調整があるかどうかは定かではないです。5科目を勉強しているうちにモチベーションが低下し、勉強に身が入らなくなることも原因として考えられるでしょう。
最後の1科目は高得点をとる意気込みで勉強しないとなかなか合格できないと言われています。
3.相対評価の試験でありミスが許されない
税理士試験は相対評価の試験であるため、全体の受験生の出来栄えで合格ラインが設定されます。
「何点取ればいいか」という明確な基準がないため、常に全力で試験に臨む必要があります。
試験実施後に各問題の配点が決まるため、合格率が高い問題をミスすると大打撃です。ミスが許されない仕組みであるため、精神的なプレッシャーも大きいでしょう。
4.全科目合格までに時間がかかるため人生設計が立てづらい
税理士試験は全科目合格するまで6〜7年ほどかかります。場合によってはそれ以上の期間をかけて合格を果たす人も多いです。
人生の貴重な時間を犠牲にして税理士試験に挑んでいるため、結婚や子育て、転職などのタイミングを逃してしまう場合があります。
「独身の方が自由に勉強しやすい」と感じて婚期を逃す人もいます。
「合格してからプライベートを充実させよう」と考えている人がいますが、なかなか合格できず20〜30代の貴重な時間を受験に費やしてしまうことがほとんどです。
なお、税理士試験に合格するまでの年数や最短で合格するためのポイントについては、関連記事「【難関資格】税理士試験に受かるには何年かかる?最短で合格するポイント5つも紹介」でも詳しく解説していますのでぜひ参考にしてみてください。
5.受験生のレベルが高いうえに合格率が低い
税理士試験は合格率が低い試験として有名です。各科目の合格率は年度によってばらつきがあり、難易度もさまざまです。
また、受験しやすい試験であるため、長期間受験を続けいてる40代以上のベテラン受験生も存在します。このようなハイレベルな受験生の中で上位10%に食い込む必要があるため、合格を勝ち取るのは非常に困難です。
なお、税理士試験の詳しい実態については、関連記事「【税理士試験はおかしいのか】税理士をあきめるか迷ったときの考え方を元受験生が解説します」で詳しく解説していますのでぜひ参考にしてみてください。
【やばい実例】税理士試験に人生を狂わされる人は多い
ここからは、税理士試験に人生を狂わされた人の実例を紹介します。
- 貯蓄が消えていく
- 精神的に追い詰められる
- 家族にも負担をかけてしまう
それぞれについて詳しく解説します。
貯蓄が消えていく
税理士試験の勉強を続けていると貯蓄は消えていきます。1科目を受験するのにも以下のような費用がかかってしまうのです。
- 予備校代
- テキスト代
- 自習室の利用料
- 模試の受験代
- 試験本番の受験費・交通費
会計事務所で働いている給料だけでは貯金はできず、どんどん貯蓄が減っていくことが想定されます。
税理士になれば、高年収が狙えます。しかし、税理士試験に合格できない人は試験勉強に貯金を使い果たしてしまう場合があるため注意が必要です。
なお、会計事務所の給料事情や年収アップする方法については、関連記事「税理士事務所の給料は安い?ブラック事務所から抜け出して年収アップする方法を解説」で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
精神的に追い詰められる
税理士試験の勉強を何年も続けていると精神的に追い詰められてしまいます。何年も合格できないことで焦りや劣等感を抱き病んでしまうことがあるからです。
出世している友人を見ると、自己嫌悪に陥ることもあるでしょう。
メンタルを病んでしまい、自ら命を絶つ人もいます。全てを賭ける覚悟で試験勉強に挑む人がいますが、逆に精神的に追い込まれてしまうこともあるため注意が必要です。
家族にも負担をかけてしまう
税理士試験の勉強を続けることで家族にも負担をかけてしまう場合があります。
勤務後や休みの日も勉強時間にあてなければ合格は狙えません。その結果、家事・育児ができず、パートナーや他の家族の負担が増してしまうのです。
また、税理士試験の科目免除制度を利用するため、大学院に通う社会人もいます。学費もかかり家族と過ごす時間も減少してしまうため、家族間の仲に亀裂が入る可能性もあるでしょう。
税理士試験の勉強を行うには家族の理解も必要です。
【受験の理由別】税理士試験がやばいと感じた際のアクションプラン
税理士試験がやばいと感じた際のアクションプランを受験の理由別に解説します。
- 税理士として社会に貢献したい場合
- 独立開業して自由に働きたい場合
- 高年収を得たい場合
- 条件の良い会計事務所で働きたい場合
- 税理士という称号・タイトルが欲しい場合
- 今までの勉強経験が無駄になりそうで受験を辞められない場合
それぞれについて詳しく解説します。
1.税理士として社会に貢献したい場合
「税理士として社会に貢献したい」「中小企業の役に立ちたい」という強い信念がある場合には、受験の継続を検討してみても良いかもしれません。
そこまで、強い意志があれば長期間の勉強でも、メンタルを病まずに合格を目指せるでしょう。
しかし、現状何年も合格できていない状況が続いている場合は、勉強の仕方を変える必要があります。
ダラダラと同じ勉強を続けていては、合格は目指せません。
スキマ時間を活用したり、受験のプロに教えてもらったりしてポイントを押さえた効率的な勉強を行いましょう。スタディングならプロの講師による講義がどこでも受けられます。効率的な勉強を行いたい方はぜひ検討してみてください。
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2.独立開業して自由に働きたい場合
独立開業して自由な働き方を実現したいと考えている人は、税理士を目指すのも良いですが、他の選択肢を検討してみましょう。
以下のように独立開業が可能でコスパ良く取得できる資格は多々あります。
- 社会保険労務士
- 行政書士
- 中小企業診断士
また税理士として独立開業するのは、非常に厳しいのが実情です。働き方の自由度は高いですが、営業活動が必要であり収入も不安定になるでしょう。
税理士の独立開業の厳しさについては、関連記事「【失敗を回避】税理士の独立が厳しい理由5選!成功させるコツやキャリア戦略3つを紹介」で詳しく解説しています。税理士志望の受験生はぜひ参考にしてみてください。
3.高年収を得たい場合
税理士にこだわりがなく、高年収を得たい場合には、転職を検討してみるのが良いでしょう。会計事務所の実務経験や税理士試験の知識は一般企業の経理職などでも役立ちます。
税務の知識や経験は一般企業でも重宝されます。
税理士試験の科目合格者だと、上場企業への転職も狙えます。年収アップを狙うなら、税理士にこだわる必要がないことも理解しておきましょう。
関連記事「税理士事務所の給料は安い?ブラック事務所から抜け出して年収アップする方法を解説」では、税理士事務所に勤務している方が年収アップする方法をより詳しく解説しています。ぜひ、参考にしみてください。
4.条件の良い会計事務所で働きたい場合
独立はしたくないが、会計事務所などの税理士業界でキャリアアップを考えている場合には、職場環境を見直してみるのがおすすめです。
ブラック事務所では、残業が多くプライベートな時間や勉強時間を確保するのが難しいです。ホワイトな職場環境であれば、実務を行いながら税理士試験の勉強も両立できるので、少しずつでも時間をかけながら科目合格を狙っていけます。
職場環境を変更するだけでも、税理士試験に合格できる確率が変わってきます。
より良い会計事務所を探すならヒュープロがおすすめです。税理士業界に特化した転職エージェントであり、ホワイト事務所の求人を多数取り扱っています。ぜひ登録して覗いてみてください。
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5.税理士という称号・タイトルが欲しい場合
単に税理士のバッジが欲しいだけという人は、本当に税理士試験を受け続けるべきかを考える必要があります。税理士試験は5科目合格までに多くの費用と時間を要するコスパの悪い試験です。
私の意見ですが、独立開業しないならば税理士はおすすめしません。
改めて、「自分が税理士を目指す理由」を明確にして、税理士になってやり遂げたい目標があるのかどうかを自問自答してみてください。
税理士試験の受験はやめておいたほうが良い理由については、「【元受験生が暴露】税理士試験はやめとけと言われる理由5選!難易度を他の資格と徹底比較」で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
6.今までの勉強経験が無駄になりそうで受験を辞められない場合
これまでの勉強が無駄になることを恐れて、受験を辞めれない人が多いですが、決して無駄にはなりません。税理士試験の勉強や経験を活かせる職種や資格は多く、今後のキャリアの選択肢は豊富にあります。
税理士試験の勉強や経験は他の職種でも活かせます。
特に税理士試験の勉強を熱心に行ってきた人におすすめの資格がUSCPA(米国公認会計士)です。税理士試験の知識があれば1年〜1年半で合格を狙える資格であり、高年収企業へのキャリアも広がります。
「税理士試験が全てでない」ということを念頭に置いて一度視野を広げてみることをおすすめします。
なお、税理士試験の受験生におすすめのUSCPAについては、「毎年不合格&安月給の税理士受験生にUSCPA(米国公認会計士)をおすすめする理由を元税理士試験受験生が解説!」で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
精神的にやばい状況や今後の人生を考えても税理士試験の受験を続ける?
税理士試験の勉強は、身体的にも精神的にも辛い状況が続きます。また、受験を一度始めたら、税理士試験の沼から抜け出せなくなる人も多いです。
人生をより良くするために始めた受験のはずが、受験に人生を狂わされてしまうのは非常に勿体無いです。
税理士試験の闇に飲まれる前に一度立ち止まって、今後の方針を明確にしておくことが大切です。税理士試験を目指す理由や個人のモチベーションによっても取るべきアクションプランは変わってきます。自分のなりたい将来像を描いてキャリアを検討していきましょう。
以上!