USCPAとは

USCPAが監査法人に転職してつらかったことと対策方法【3選】

こんにちは、たけぞうです。

USCPAを取得して監査法人への転職を検討している人で

「監査法人に転職してもついていけるのかな」
「キャッチアップの勉強は何をやったらいい?」
「残業はどのくらいなんだろう」

と不安になっているかと思います。
今回はそういった不安を解消すべく、

USCPAが監査法人に転職してつらかったこととその対策方法

について解説していきます。

この記事を書いている私は、USCPAを取得した後にBIG4監査法人に転職しました。
特に最初の1年間は「ここでやっていけんのか・・・?」と何度もくじけそうになっていました。
USCPAならではの悩みや、監査法人ならではの大変さがありましたが、結果なんとかなんとか乗り越えることができました。
私の体験談からUSCPAを目指したいと思う人が増えてくれればうれしいです。

「そもそもUSCPAってどんな資格なの?」という人はこちらの記事を参考にしてみてください。

【取得する意味ない?】USCPA(米国公認会計士)とはどんな資格か資格保有者が解説します こんにちは、たけぞうです。 「よくネット広告でUSCPAって見るけど、どんな資格なの?」「おすすめの転職先はどこ?」「地方に住ん...

つらかったこと3選&対策方法

大変だったことはたくさんありましたが、その中でも特につらかったのは以下のとおりです。

  1. 会計知識が乏しく周囲についていくのがつらい
  2. ハードワークなのがつらい
  3. 監査チームメンバーの入れ替わりがつらい

会計知識が乏しく周囲についていくのがつらい

USCPAは公認会計士と比較すると会計知識(日本基準)が乏しいです。

なぜなら公認会計士の学習ボリュームはUSCPAの3~5倍程度であり、彼らの会計や会社法などの知識量には負けてしまいます。
会計の問いに対する反射スピードが全然違うのです。

監査法人の職員は依然として公認会計士のほうが多数を占めるため、USCPAの強みが活かしにくい環境だと劣等感を感じてしまいます

私は金融部に所属し銀行の監査を行っていましたが、そこでは英語はほとんど使うことがなかったです。
したがって公認会計士の方々と同じ土俵で戦わざるを得ないので、特に転職序盤はキャッチアップするのがしんどかったです。
劣等感を感じることも多く、例えば、大学在学中の後輩の子が隣で主任と会社法について議論しているのを聞くと

うわーこんな若い子でも優秀なんだなあ・・・

と絶望に近い感情を抱いたのは100回じゃ済みません笑

対策方法(会計知識)

知識面をカバーするための方法として復習を強くおすすめします。

復習とは、一度自分が作業した成果物を振り返るということです。
具体的には実際に会計基準を自分の目で確認することです。

監査のメインの業務は監査調書の作成になりますが、こちらは9割以上は過年度と同じフォーマットとなっています。
自分が作業するときは、基本的に過年度調書を繰り越して作成することになりますが、調書によっては会計基準の文言を引用しているものがあります。
この過年度調書に記載されている会計基準を、実際に自分の手で会計監査六法を開いて該当箇所に線を引くのです。

会計監査六法とは、会計基準が記載された死ぬほど分厚い基準書になります。

これをやることで、自分の中で会計基準と監査調書の紐づきが明確になり、会計と監査の知識がより深いものになります。
自分が実施した作業を深く理解することで、知的好奇心が満たされますし、次回同じ調書を作成するときは瞬殺でできます

私はこのやり方を、所属部署のメンターの先輩から教えてもらいました。
担当した調書を六法や専門書を開き、線を引いて確認することで、着実に知識を積み重ねることができました。
ひとつづつステップを踏み、自分が成長しているように感じれるのです。
また1年後に同じ科目を担当する後輩の子にも、聞かれたことに対して即答できるため、チームメンバーにも貢献できるようになりました。

日中は業務に追われて確認できないこともありますが、土日や仕事がおちついたときにはぜひ試していただきたいです。

加えて、ポイントとしては最初は予習はやらないと腹を決めることです。

これを読んでいる真面目なあなたは、わからないことが多い不安感から
「あれも勉強しなきゃいけない」
「これも事前に確認しなきゃいけない」
と焦っているかと思います。

そういった場合は、復習だけをやると割り切ってしまうこともありです。
正直、必要な知識なんて無限にあるわけで、全部やろうとすること自体ムリがあるのです。
このような考え方だと精神的にまいってしまいます。
したがって復習を優先的に学習し、やったことがない分野については予習はしない、ということも立派な戦略です(慣れてきたら予習もいいですけどね)。

ハードワークがつらい

監査法人はクライアントワークであるため、一般事業会社と比べると忙しいです。

特に3月決算のクライアントであれば、1月から徐々に忙しくなっていき、4月にはピークを迎えます。
残業時間は人にもよりますが、およそ60~80時間にはなるでしょうか。

監査法人での1日の働き方は、現役BIG4監査法人会計士Jayさんの動画がまとまっていて非常に参考になると思います(繁忙期は00:40から)。

私の場合、初めての4月は残業時間は100時間ほどまで到達し、ストレスで軽度の腸炎になりました笑
前の職場ではほとんど残業がなかったこともあり、負担が大きかったと思われます。

このように長時間労働に慣れていない人にとって、監査法人の働き方(特に繁忙期)に慣れるまではかなりつらいと思われます。

対策方法(ハードワーク)

ハードワークに対する対策方法としては以下をおすすめします。

  • エクセルは絶対参照、Vlookup、sumif、ピボットテーブルをおさえる
  • 環境にこだわる(外付けディスプレイ、住居)

長時間労働になってしまう要因はいくつかありますが、自分自身で改善できるものを対策しましょう。

監査業務はエクセルを使用する場面が非常に多いため、エクセル作業が遅い、またはほとんどしたことがない人は、最低限必要なスキルを身につけておくことをおすすめします。

必要最低限の知識は絶対参照、Vlookup、sumif、ピボットテーブルであり、おすすめ本は「会計士が教えるスゴ技Excel」です。
エクセルのsumくらいしかわからなかった私が、この本を事前に3周ほどやったおかげでなんとか食らいつくことができました。
逆にこの本以外で必要な知識はほとんどなく、その都度ググる程度でOKです。

スキル以外では、自分の働く環境を整えるようにしましょう。

現在のコロナ過で在宅ワークが中心であれば、外付けディスプレイモニターを購入することをおすすめします。
外付けディスプレイがあれば作業効率は確実に上がります
私も在宅環境になって初めて自宅用として購入しましたが、「もっと早く買っておけばよかった・・・!」と後悔するくらいめちゃくちゃ快適です。

おすすめは国産のEIZO社のもの、または3万円以上のものです。
私もAmazonで奮発してこれを購入ししましたが、見やすさが全然違います!
会社にある1万円程度のディスプレイもいくつか使用しましたが、EIZO社を使ってからは、ぶっちゃけおもちゃだなと感じてしまい(失礼)・・・。
高価ではあるものの、5年間毎日仕事で使うのであれば1日32円程度のコストですから、確実にもとは取れます。

監査チームメンバーの入れ替わりがつらい

これは本当につらかったのですが、監査チームにおいてメンバーの入れ替わりというものが頻繁に発生します。

退職していく会計士がそもそも多く、本人の希望による異動(海外事務所やグループ内外への出向)やパワハラなどの問題を起こした被害者・加害者がメンバーから外される、など、チームから去っていくパターンが豊富にあります。
1~2名程度であれば影響はないのですが、同時期に一気にメンバーが去っていくとまともに引継ぎができないため、残されたメンバーはかなりしんどい状況になります。

私が最初に加入した監査チームは5人のメンバーがいたのですが、1年半で5人全員がチームから去っていきました。
このような状況だと、わからないことを聞く人がいないのです。

私の場合だと、クライアントへ担当者とのやりとりなどのロジ回りはわかりませんでしたし(いつ誰に何を依頼するのか)、過去調書が残っているとはいってもそれだけを参考にして新人がゼロから調書を作るのはかなりムリゲーでした。
本当にこれでいいのか悩みますし、確認者のマネージャーも加入したばかりでクライアントの詳細まではわかっていません。
またみんな余裕がない状況だったので、まともなフィードバックは受けることができませんでした。

このときは
「え、1年もせず監査法人を辞めなきゃいけなくなる・・・?」
と頭をよぎるくらい追い詰められていました笑

対策方法(メンバー入れ替わり)

このようなケースの場合、まずは自分の業務でわかるところ、わからないことを整理することから始めましょう。

いきなりすべて解決することは不可能です。
紙に書いたりメールにまとめたりなどして、実際に書き起こすことで不安が軽減されます。
「なんだ、紙にかいてみると意外と大したことで悩んでいなかったんだな」
と気づくこともありえます。

わからないところを整理したら、さらにそれを構造化しましょう。
例えば、「会計や監査など自分の知識不足によるもの」なのか「このクライアントに聞かないとわからないこと」なのか、問題の要素を2つに区分してみるのです。

前者であれば、いったんまずは会計基準やマニュアルを確認してみることが考えられますし、後者であればマネージャーに即相談、といった対応になるかと思います。
このように漠然としたわからないことを整理し、それを要素ごとに構造化することで、冷静に対応方法にまで至ることができます。
いきなりここまでできなくても、まずはわからないことを紙に書いてみることからおすすめします。

つらいときは「これが一生続くのでは?」と思い込んでしまう

私の場合、最初の期末監査を終えるまでの1年間は本当につらかったです。

仕事がわからないつらさ
体力的なつらさ
聞く人がいないつらさ
USCPAである劣等感・・・

そして地元から上京してきたばかりだったので、一人暮らしにも慣れる必要がありました。
今振り返ってもあのときのしんどさがよみがえりますが、それでもみなさんにお伝えできるのはただひとつ。

しんどいのは1年目だけ。その挫折は2年目以降絶対に活きる!

ということです。

つらいときはこれが一生続くのではないか?と視野が狭く鬱になりがちですが、そんなことは絶対にないです。
つらい時期はいずれ終わります。
ここで折れずにステップを踏みながら乗り越えることで、会計士として成長できることを私が保証します。

私も1年目に苦労してクライアントや監査について理解を深めたおかげで、2年目以降はめちゃくちゃラクになりました。
チーム内の共有フォルダにどの資料がどこにあるかについてチームの誰よりも把握していましたし、年間の往査のスケジュールやそのために必要な資料依頼の期日までも管理できるようになりました。
このつらい時期があったからこそ今があると断言できます。

つらかった経験は決してムダにはなりません。
ストレスを乗り越えて、プラスの状況に転換していくことを、精神分析医のフロイトは「昇華」と呼びました。
ストレスをバネにして人生を輝かせるためにも、みなさんと一緒にひとつづつ昇華していければと思います。

以上!

監査法人への転職を考えている人はこちらも参考に。

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