USCPAの転職

監査法人転職のためUSCPA学習と同時並行でやるべきこと【Big4に転職できた職務経歴書も一部公開】

USCPA勉強中の人
USCPA勉強中の人
全科目合格したら監査法人へ転職したいけど、本当に転職できるか心配…
たけぞう
たけぞう
USCPAの勉強と別でやっておいたほうがいいことがあります

コロナが落ち着き始めてきた今、監査法人側の中途採用が回復傾向にあります。
最近では募集を再開した監査法人もあるとのことです。
とはいえUSCPAに合格したからと言って、 志望者全員が採用してもらえるわけではありません。

私は働きながら1年10か月でUSCPAを取得し、BIG4監査法人のうち3法人から内定をゲットしました。
そして3年目にマネージャー4人から推薦をいただき、飛び級でシニアスタッフに昇格させてもらい、自分のキャリアを引き上げてきました。

これらの成功体験から、監査法人の採用や昇格において
監査法人のスタッフとして求められているもの
というものがわかるようになりました。

私自身、まがいなりにも財務会計の経験者で(銀行と会計事務所で5年以上勤務)、かつコロナ前だったこともあり監査法人に転職できましたが、転職・昇格前に相手のニーズを把握して実践していたことが、それぞれの加点評価につながったと感じています。

この記事では
監査法人へ転職できる確率を少しでもアップさせ、他の志望者との差をつけるためにUSCPA学習と同時並行でやるべきこと
についてご紹介します。

やることはふたつです。

USCPA学習と同時にやるべきこと
  1. 今やっている仕事を圧縮して勉強時間を確保し、職務経歴書で語れる実績も作る
  2. USCPA予備校(アビタス等)以外の転職エージェントにも2~3社登録しておき、担当者と関係性を作っておく


仕事を速く終わらせればUSCPAの勉強時間が確保できます。
そしてただ速く終わらせるのではなく、監査法人に刺さるような効率化をして職務経歴書でアピールすることまでできればベストです。

私は転職や昇格の際に、自分がやった時短術をアピールしてきました、そしてキャリアアップに成功しました。
巷にあふれている生産性アップの本のような、ただのテクニックではありません。
「勉強時間確保」と「監査法人への転職」の目的達成のためだけに絞り、凡人でもできるよう私がカスタマイズしました。

またあらかじめ複数の転職エージェントに登録しておくことも、転職を成功させるために重要です。

それでは解説していきます。

「職務経歴書に記載できる」ように仕事を圧縮する

結論、監査法人への転職を狙って働きながらUSCPA学習中の人は、今やっている業務を圧縮し、仕事を時短すべきです。

それも小手先のテクニックではなく、職務経歴書に記載できるレベルの時短をやるべきです。

つまり、具体的な数値で実績を示せるものや(例:2時間かかる入力作業を1時間以下に=50%削減)、ボトルネックとなっている業務の特定と改善を意味します。

いわゆる「Outlookのショートカットキー」や「Excelの関数」というようなお手軽にできる時短テクニックレベルでは、職務経歴書に記載できません。
このあたりの努力はビジネスマン個人として当然やるべきものなので(これはこれで非常に重要なのでどんどんやるべきですが)、もう少し踏み込み、職務経歴書に記載できる時短を強くおすすめします。

仕事を圧縮すべき理由

仕事を圧縮するメリット
  1. USCPAの学習時間を確保できる
  2. 職務経歴書でアピールできる
  3. 仕事が楽しくなり選択肢が増える

USCPAの学習時間を確保できる

今やっている仕事を大幅に時短できれば、残業をする必要がなくなります。そしてUSCPAの学習に時間を費やすことができます。

監査法人を目指す場合、転職で最重要視されるひとつとして年齢が挙げられます。
採用側としては今後のポテンシャルを考慮しているのはもちろん、監査法人のスタッフは20代が多いため、年下の先輩のもとでうまくコミュニケーションがとれるかどうかが心配だったりします。

私も地方から東京のBIG4に転職する際に、30歳前での転職を目標にし、目の前の仕事を時短しまくっていました(私の実践していた時短は後述します)。
スキマ時間でも勉強をし、結果的に28歳で転職を成功させました。
実際監査法人に入所してみると、新人スタッフとして入所する人は、公認会計士の人でも35歳までが多数を占めます。

監査法人への転職できる可能性を少しでもアップさせるために、1年でも、1か月でも早くUSCPAを取得すべきです。そして学習時間を確保するために、今やっている仕事を圧縮しましょう。

職務経歴書でアピールできる

転職活動をする際、企業に自分をアピールするために職務経歴書を記載します。

もし、自分自身の(周りの人たちも含む)業務量や業務時間を削減できた実績があれば、職務経歴書に堂々と記載することができます。
結果、「能力のある人」「やる気のある人」とみなされて、書類選考を通過できる確率も上がります。

「業界経験」「年齢」「学歴」などという過去の結果を変えることはできませんが、仕事の実績であれば今すぐつくることができます。

ここで大事なのは、「拡大の実績」ではなく「削減の実績」を目指すということです。

「拡大の実績」とは、会社の売上増加につながるようなものであり、例えば個人に課せられる新規顧客獲得数や商品販売ノルマなどが挙げられます。
「削減の実績」とは、会社の費用削減につながるようなものであり、例えば業務効率化や人件費(残業時間)削減などが挙げられます。

ここでの最重要事項は「仕事の実績づくり」と「USCPA学習時間の確保」になります。

「拡大の実績」目指すとなると、あなた自身の労働時間も拡大してしまいます。
例えば新規顧客獲得の実績を得ようとすると、たしかに転職市場での価値は上がりますが、営業活動や事前準備の負担が増加するなど、現状よりもさらに仕事にコミットしなければなりません。
結果、学習時間の確保が難しくなります。

一方、業務の効率化など「削減の実績」を得ることができれば、転職市場の価値は上がることに加え、仕事の削減で余った時間をUSCPAの学習に回すことができます。

「削減の実績」を目指すことで、「学習時間」と「職務経歴書でのアピール項目」を得ることができ、一挙両得な状態になるのです。

仕事が楽しくなり選択肢が増える

今やっている仕事を圧縮・時短できるようになると、他にもいいメリットが起こります。

それは、「今の仕事が楽しくなってくる」ということです。

例えば今まで1時間かかっていた業務を、30分以下でできるようになると、達成感を味わうことになります。
「あれ、意外と楽しいじゃん」
「もうちょっとここを工夫すれば、15分以下で終わらせられるかも」
「これを書類にまとめれば、みんなにとっても役に立つのでは?」

私自身も実践を繰り返し、このような小さな達成感やポジティブな感情を抱くようになりました。
今の仕事から抜け出すために時短をやっていたにも関わらず、時短を極めた結果、今の仕事が楽しくなってくる状態です。

仕事の能力が向上して、このような感情を抱いたのであれば、ムリして監査法人への転職を目指す必要もないと思います。
今いる環境で上を目指すキャリアも選択肢に加わることも、時短するメリットのひとつです。

不動産営業員で例えるなら、不動産事務の作業をミスなく他の人の半分でできるようになったとします。
仕事がデキるに加え、プラスアルファの資格としてUSCPAホルダーになれば、本部の経理部などに異動させてもらえるかもしれません。
このように今いる場所でもう少しがんばりたいと思えるようになり、USCPAに合格できれば、今の会社を辞めるリスクを負うことなく自分の興味のある財務会計の業務を経験することも可能です。
異動後に
「やっぱり今の仕事向いてないかも・・・」
と思ったとしてもすでにUSCPAホルダーなわけですから、転職に対して不安になる必要はありません。

監査法人へ転職したい人がやるべき時短術

「時短がいいっていうのはわかったけど、具体的に何をすればいいの?」
「未経験の自分でも監査法人で評価されるような実績って何?」
「すごい実績づくりとか自分にはムリそう・・・。」

と思われるかもしれませんが、大丈夫です。
採用側のニーズさえ押さえていれば、立派な実績ではなく小さな実績で十分です。
私も小さいことから始め、小さな実績を職務経歴書や昇格時の自己PR文に堂々と記載していました。
私が実際に職務経歴書の記載内容を後述していますが、今見返すと「よくこのレベルで経歴書に書いたな」と思います笑
ただし、実際に私が監査法人に転職できたことを考えれば、一定の効果はあったのでしょう。

具体的な実績づくりをステップごとに説明します。

監査法人へ転職したい人がやるべき時短術
  1. 監査法人のスタッフに求められるニーズを把握する
  2. ニーズに合わせた時短を試す
  3. 実績を職務経歴書に記載する

監査法人のニーズを把握する

まずは監査法人のスタッフに求められるニーズを把握します。

私自身の転職活動や、転職エージェントたちや他の監査法人内USCPAの人たちとのコミュニケーション、3年間監査スタッフとして働き評価された経験から総合的に判断すると、以下が監査法人が志望者に求めている項目と考えています。

監査法人の採用ニーズ
  1. 保有資格(USCPA、公認会計士など)
  2. 年齢
  3. 実務経験
  4. 学歴
  5. その他(監査業務に関連する業界知識・実績など)

もちろん多少の順位の違いはあると思いますが、求職者に対して①から順番に求められていると思われます。

ここで、監査法人への転職希望者の対策方法は以下のとおりです。

監査法人の採用ニーズへの対策方法
  1. 保有資格(USCPA、公認会計士など)⇒USCPAを取得
  2. 年齢⇒可能な限り早くUSCPAを取得
  3. 実務経験⇒実務経験がなくても、監査業務に近い経験は可能
  4. 学歴⇒対策不可
  5. その他(監査業務に関連する業界知識・実績など)⇒仕事の時短など実績作りはできる

①と②については何度もお伝えしているとおり、働きながらさっさとUSCPAを取得することが必要です。

試験合格以外で会計未経験者が満たすべきニーズは③と⑤になります。
たとえ会計業務未経験であっても、監査法人で求められているような業務を個人レベルで経験しにいくことは可能です。
詳細は次項で説明します。

上記に加え、監査業務は監査チーム単位に業務を進めるという特色があるため、協調性をもって業務ができるか、チームのために自分が何ができるかということも訴求すべきポイントになります。

ニーズにあわせた時短を試す

前述の③⑤ニーズを満たすような時短術の例は以下のとおり。

  • チェックリストの作成
  • 業務マニュアル・業務フロー図の作成
  • 業務・取引先別の管理表作成
  • 定例訪問先最短ルートマップ作成
  • 売れ筋商品の営業カンペ作成(導入からクロージングまでをまとめたもの)

この中で、私が試して特に効果的だった2つをご紹介します。

チェックリストの作成

例えば、税務申告書や必要書類の作成において、複数の書類に記載された項目の整合を確認する業務があります。
こういったものは、ミスがないよう正確に実施する必要があります。
あらかじめ確認項目をまとめたチェックリストがあると、正確かつ早く業務を実施することができ、作業に対する時間的・精神的負担を減らすことができます。

私の場合、税務申告書の作成について必要な確認項目をまとめてチェックリスト化していました。
結果的に判断スピードがあがり、申告書を早く作成できるようになりました。

さらにチェックリストが洗練されてくれば、業務そのものを後輩やアシスタントさんに任せることだってできます。
つまり、チェックリストに従って確認していけば誰でも一定の成果物ができるよう、わかりやすくまとめておくのです。
チェックリストが業務指示書となるのです。

こういった業務指示ができるスタッフは、監査法人でも重宝されます。
監査業務を大きく二つに分けると、会計士にしかできない専門的な判断が伴なう業務と、書類の確認や数値の突合作業などといった単純作業に分けることができます。
一般的に後者単純作業は、1年目のスタッフや監査アシスタントさんにお願いするケースがほとんどです。
またこのような業務は、例えばクライアントへの往査期間が3日に決まっているなど、一定の期限までに終わらせなければならないケースが多く、チーム全体として効率的な運用が求められます。

チェックリストを作成し他人に業務を任せ、それを実績として職務経歴書に記載できれば
「業務の中から単純業務を切り出して他の人に依頼し、チーム全体として効率的に作業を進められる人」
として監査法人の採用担当者にアピールすることが可能になります。

業務マニュアル・業務フロー図の作成

例えば、売上の請求書発行のような、クライアントや他の部署など第三者と連携して進めるルーティン業務があります。
このような業務を他人(後輩やアシスタントさんなど)に任せることができれば、あなたの当該業務にかかる時間を丸ごと削減することができるため、業務マニュアルや業務フロー図を作成してみることをおすすめします。

といってもいきなり立派なものを作る必要はなく、まずは紙に手書きでもいいので業務の流れや詳細についてわかりやすく伝えられるように記載してみましょう。

自分でも試したり、他の人に見てもらいながら加筆修正を行い、内容が洗練されてきたら実際にエクセルやパワポでまとめて完成させましょう。

一方、周りの人に業務をお願いできる職場ではなく、結局自分でやらざるを得ない人もいるかと思います。
そういった場合でも、業務マニュアル・フロー図を作成し上司に提出すれば、それが会社の正式な規定になる可能性もあります。
そうなればあなたの立派な実績となるので、職務経歴書でしっかりアピールしましょう。

監査法人の手続きにおいても、このように会社の業務プロセスを理解することは必須です。
会計監査において内部統制の検証というものがあるのですが、それは財務諸表に誤りが発生しそうな業務を特定し、場合によっては詳細なテストをします。
したがって監査スタッフは、各業務の詳細な内容や業務フロー図(PFD:プロセスフローダイアグラムとも言います)を監査調書として作成する必要があるのです。
今働いている環境で、業務マニュアルや業務フロー図を作成したという経験があれば、監査法人の採用担当に刺さる実績となるでしょう。

筆者が実際にやっていた時短を公開

私が時短のためにやっていたのは以下のとおりです。

■USCPA学習時点
 ⇒独自にチェックリストを作成(税務決算申告用)
■監査法人スタッフ時代
 ⇒資料依頼送付用チェックリストの作成
 ⇒エクセル加工作業の指示書作成
 ⇒チーム内研修の実施(後輩スタッフの理解促進のため)
■そのほか
 ⇒スキマ時間にやることを決めておく
 ⇒Outlookやエクセルのショートカットキー使用

いきなり実績をつくるのは難しいので、Outlookやエクセルのショートカットキーなど、小さく取り組めることから始めてみてはいかがでしょうか。

実績を職務経歴書に記載する(筆者の実例も公開)

職務経歴書に記載する際のポイントとしては「何を課題にしたか」と「成果を定量化」することです。

ポイントを押さえた記載例は以下になります。

【何を課題としたか】
当時の職場はチームメンバーの入れ替わりが激しく、満足のいく業務の引継ぎが難しかったため、クライアントとの連絡先確認やメールでの資料依頼に毎回時間がかかる状況だった。

【成果を定量化】
そこでクライアントの部署ごとにメールアドレスをエクセルで一元管理し、チーム内で共有できるようにした。これによりエクセルの更新作業のみで、メンバー全員が最新の連絡先が把握できるようになり、従来3時間程度かかっていた資料依頼作業が1時間以内で完了できるようになった。
また、慎重な確認が求められる資料依頼メール送付作業についてもチェックリストを作成し、これにより送付ミスが0件に削減。加えて当該チェックリストを他のメンバーにも共有することで、業務経験の浅い社員でも当該作業の実施が可能となった。

ちなみに私が監査法人転職時の職務経歴書を、特別に一部公開します。
転職エージェントの方と一緒に練り上げた自己PRになります。
今見返すとけっこう大雑把ですので、もうちょっと定量的に書ければよかったかもしれません。

たけぞう職務経歴書(監査法人転職時)
■自己PR
「仕事ができるとは、スピードと正確さのこと」が信条
×件のお客様から「前の担当者より仕事が速いですね。」とお褒めの言葉をいただいたことがあります。
社会人一年目から仕事のスピードは常に意識しております。最初はスピードだけ意識しすぎてケアレスミスも多かったのですが、独自に決算用のチェックシートを作成。これによりミスが大幅に減ったことに加え、書類作成のスピードも上がりました。(自分にもっと税務の知識と経験があれば社内用のフォーマットにできたのではないかと思います)前回の12月決算時も、部内で一番件数が多かったにもかかわらず最初に申告を終えることができました。

書き上げた自己PRを、転職エージェントの人に添削してもらい、ブラッシュアップしていければベストです。

あらかじめ転職エージェントに登録しておく

USCPAの学習と並行して転職エージェントにいくつか登録しておくことも重要です。

アビタスなどの受講生は、各予備校の求人サイトをチェックしていると思いますが、それに加えて最低でも2~3社は追加で登録しておいたほうがいいです。理由は以下のとおりです。

転職エージェントを複数利用するメリット
  1. 多くの非公開求人情報をゲットできる
  2. 優秀な担当者に出会いやすくなる
  3. 職務経歴書を複数の人にレビューしてもらえる

なお、未経験のUSCPAにおすすめする転職エージェントは『ジャスネットキャリア』と『MS-Japan』です。それぞれ未経験向けの求人が多いからです。

ジャスネットキャリア

雇用形態別(正社員、契約社員、業務委託など)での求人も多数取り揃えており、未経験者向けの求人も豊富です。

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MS-Japan(MS Agent)

大企業の経理、財務、法務と言った管理部門のほか、会計事務所、税理士事務所の士業の求人も多数取り揃えています。業種に特化しているおかげで、未経験者向けの求人も豊富です。

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⇒【関連記事】未経験USCPAが転職エージェントで転職成功させるポイント

まとめ:他の志望者と差をつけて転職をつかみ取れ

USCPAライセンスを取得した後に監査法人に転職したいと思っているのは、あなただけではありません。
目の前の仕事を速く終わらせ実績をつくり、転職の準備もあらかじめやっておくことで、監査法人への転職成功により近づくでしょう。

いきなり仕事の実績づくりは難しいかもしれませんが、転職エージェントの登録は1分でできます

できることからでいいので、少しでも先手を打って転職を成功させてください。

以上!

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