こんにちは、たけぞうです。
今日のテーマは
問題集は8周まで勉強すべき理由
について解説していきます。
よくネットや体験談に
「USCPAに合格したければ、問題集を5周しさえすればいい」
という声を見かけます。
これを信じている人に伝えたいことがあります。
それは、「問題集を5周しさえすればいい」という考え方だと、ほぼ確実に試験に落ちるということです。
天才でない限り、5周程度の勉強量だと本試験レベルに達せず、試験時間も足りなくなる可能性が高いです。
そして結果を出す人は、ちゃんと量をこなしています。
今回は、問題集を8周まで勉強すべき理由について解説します。
「人によって記憶力は違う」というつまらない正論は飲み込んだうえで、あえて皆さんに私の考えをお伝えしていきます。
この記事を書いている私は、社会人として働きながら勉強してUSCPAライセンスを取得。
大学受験と税理士試験で落ち続けた失敗と、数十冊にも及ぶ勉強法の本で得た知恵を活かし、USCPAの勉強方法について発信しています。
この記事を書いている人
単位ギリで地元の駅弁大学卒業→銀行に入社するもツラすぎて1年で退職(年収300万)→税理士試験に挑むも1科目も合格できず挫折(年収380万)→働きながら1年10か月でUSCPA取得→BIG4監査法人金融部転職(年収600~690万)→TOEIC855点獲得→大手FAS(年収910万)
凡人がUSCPA(米国公認会計士)試験の勉強方法や、USCPAを活かした転職方法について発信してます。
USCPA(米国公認会計士)資格のおかげで凡人の私でも5年で年収380万円から910万円に
8周すべき3つの理由
- 問題集を即答できることがスタートライン
- 「6周+整理しながら2周」で正確なアウトプットが可能
- 頭のいい人も量をこなしている
3つの理由についてそれぞれ解説していきます。
問題集を即答できることがスタートライン
USCPAに合格するためには、スクールの問題集を脊髄反射レベルで即答できることがスタートラインです。
このレベルになるには、一部の天才を除き、5周程度では足りません。
なぜ即答までできる必要があるかというと、本試験において問題集と全く同じ問題は出題されないからです。
本試験では、問題集と似たような問題であったり、4択のうち2択が問題集と同じ言い回しの出題、というケースがほとんどです。
したがって、問題集をそこまでやり込んでようやく本試験で戦えるようになるのです。
5周程度だと
「ええっとこの論点は確か・・・」
という具合に、少し思い出そうとしたり迷いが生じるため、1問あたりに必要な時間が増えてしまいます。
その結果、
時間がかかって焦る→冷静に英文の問題を読むことが出来なくなる→本来解けた問題も落としてしまう→・・・
という悪循環のループに入ってしまいます。
8周ほど量をこなしていれば、即答できる問題や選択肢が増えているため、時間的にも精神的にも若干の余裕をもって問題を解き終えることが出来ます。
「はいはい、このパターンね」
という問題が多いと精神的にも落ち着くため、本来の実力を出すことが出来ます。
この精神状態で最後まで解けるかどうかが、合否の分かれ道になります。
そしてこのレベルになるまでの目安が8周になります。
「6周+整理しながら2周」で正確なアウトプットが可能
問題を即答できるよう、ただ闇雲に問題集を回転させるだけではダメです。
思考停止で量をこなすだけだと、問題集と違う問われ方をしただけでフリーズしてしまうからです。
AUDを例に挙げると、本試験で「詳細テストにあてはまらないもの」を問われる問題が出題されたとします。
問題集では「詳細テストにあてはまるもの」しか解いておらず、その問題は即答できるものの、分析的実証手続や内部統制の検証などの違いがしっかり整理して覚えていなかったため、問題集は解けるが本試験では解けないという状況になってしまいます。
まさにAUDに不合格だった時の私はこのパターンでした。
このような覚え方にならないように、しっかり整理しながら問題集を回転しなければなりません。
おすすめは
「インプットのための6周+整理しながら2周」
になります。
問題集を5~6周ほど繰り返せば、ぼんやりとその内容が頭に入ってきます。
ただし前述のとおり、この状態では本試験で通用するレベルに達していません。
それに加えて「整理しながら2周」を行います。
これは各論点と区別・比較して解いていくことです。
歴史の勉強で例えるなら、ヨーロッパを昔から現在にかけて覚えてきた後に、各時代の中東やアフリカの周辺各国と比較しながら知識を整理していくイメージです。
この追加の2周をすることで、頭の中が整理され、必要な情報が正確かつ即時に引き出せるようになります。
頭のいい人も量をこなしている
ここまで読んで
「とはいっても、5周でも十分覚えられているし・・・本当にそれ以上回転する必要あるの?」
と思われている人がいるかもしれません。
私も昔はそうでした。
「自分って結構理解が早いし、時間もないから3~5周でいいでしょ」
というスタンスで勉強した結果、税理士試験は3年間で1科目すら合格できませんでした。
なぜ落ちたかというと、慢心です。
「数回やれば合格できるでしょ」という自分への過大評価が、勉強量の不足につながっていたのです。
それに気づくことが出来たのは、本のおかげです。
たくさんの失敗を経て、試行錯誤しながら読んでいた本から、ある気づきを得ることが出来ました。それは、
「頭のいい人たちも量をこなしているんだから、凡人の自分もそれくらいやらなきゃいけない。」
ということです。
例えば、教育学者の齋藤孝先生は、非常に優秀な京大生たちに「なぜそんなに勉強ができるのか」と聞いたことがあるそうです。
その京大生たちは
「問題集を10回やっただけですよ」
「そうそう、10回もやれば誰でもできるようになりますよ」
と答えたそうです。
また、東大首席で卒業された弁護士の山口真由先生も「どんな勉強をすれば、ここまで優秀な成績が取れるのか」と聞かれ
「7回読めばだいたい覚えるもので・・・」
と答えたそうです。
ここから学ぶべきことは、
頭のいい人は、量をこなすことを当然だと思っている
ということです。
凡人が優秀な人に追いつこうとしているのなら、最低でも同じ量をこなさなければいけません。
私も慢心を捨てて、もうこれ以上問題集を見るのがイヤになるくらいやり込むようになってから、合格できるようになりました。
根性論かもしれませんが、人生を逆転させたいなら謙虚に量をこなしましょう。
8周するのがツラいときの対策
「8周やんなきゃいけないのはわかったけど、そんなにできないよ」
「仕事が忙しくて、8周もやる時間がない・・・」
こう思われた方に対策方法として、ラクに問題集を回転させるテクニックをお伝えします。
- 問題を解く前に準備をする(講義、日本語訳、英単語)
- 朝に問題集を解く
- 2周目は忘れずに翌日やる
- 3周目以降もエビングハウスの忘却曲線に従って復習する
- 3回連続で正解だったものは省く
これらのテクニックについては、別の記事で詳細に説明していますのでそちらをご覧ください。
また会社を定時で帰れるように、今の仕事を圧縮することも重要です。
資料作成、Excel、メールのショートカットなどもどんどん取り入れましょう。
同じ問題をひたすら繰り返すのは、単純でつまらないと感じるかもしれません。
そんな時は、
「昨日より早く解けた!」
「違いが明確にわかるようになった!」
などと、自分の小さな成長に気づくようにしてみてください。
合格までのプロセスも楽しみながら、量をこなしていきましょう!
以上!