脱皮できないヘビは死ぬ
千田琢哉(文筆家)
こんにちは、たけぞうです。
- 「自己投資や読書が大事ってのはわかっているけど、何をどうがんばればいいかわからない」
- 「結局、自己啓発書に書かれていることは自分にはあてはまらない」
- 「資格取得は目の前の仕事から逃げている気がしてしまう」
- 「教養も大事だけど、まずは目の前の給料を上げたい」
このように考えているビジネスパーソンは多いはず。
変化することを恐れて成長しようとしない人は、脱皮できないヘビが死んでしまうように、会社でも転職市場でもいずれ居場所がなくなってしまいます。
今回は成長したいけど何をやっていいかわからない人に向けて、自分自身の仕事で成果を上げることに特化した社会人のための読書術「10冊×10周チャレンジ」を紹介します。
この記事を書いている私たけぞうは、USCPA取得で給料200万円以上アップ。
その後も読書を通じて毎年時給を3~11%アップさせてきました。
そして今回はたけぞう自身もこのチャレンジをやり、本当に仕事で成果が出るのかを検証したいと思います。
「10冊×10周チャレンジ」とは

「10冊×10周チャレンジ」とは私が名付けたもので、文字どおり10冊の本を10周読むことです。
広く深く読むことで得た専門知識を仕事に活かし、年収や時給アップなど目に見える成果を出すことを目的とします。
読む対象は、目の前の仕事に関連する厳選した本。
例えば専門書やノウハウ本、仕事の効率性をアップさせるような繰り返し読むべき本であり、ここに漫画や雑誌などは含まれません。
また偉人や凄腕の経営者、インフルエンサーが出しているようなモチベーションアップする自己啓発書などもノーカウントです。
参考にしたのは、私が10年前から敬愛している元経営コンサルタントで文筆家の千田琢哉さん。
「ぶっちゃけると、いったい何冊読めば私の年収はアップするのですか」
出典:『読書をお金に換える技術』千田琢哉
最近、こんな質問が届いた。
目に見えて年収がアップするのは100冊単位だ。
ただしその場合の100冊は、あなたがあなたの土俵で稼ぐことに完全にフォーカスされた本でなければならない。
恋愛小説やライトノベルを読むのは構わないが、カウントはできない。
(中略)
トライ&エラーをひたすら繰り返しながら100冊に到達するまでには、確実に年収に反映されているだろう。
そしてうだつの上がらない同僚とは、以前のような会話が噛みあわなくなっているはずだ。
100冊単位で人脈は入れ替わって、年収がアップしていくのだ。
本を100冊単位で読めば、年収に反映させることができるとおっしゃっています。
また千田さんは別の著書で、専門書については冊数ではなく反復にこだわった読書についても言及しています。
その分野を、後に繋がる形できちんと習得したければ、100冊の通読より、厳選した10冊を10回ずつ読んだほうがいい。
出典:『「勉強」を「お金」に変える最強の法則50』千田琢哉
100冊の本を1回だけ通読する労力や時間と、10冊を10回ずつ読み込む労力や時間では、前者のほうがむしろエネルギーを消耗することが多い。
後者の場合は反復回数が増えるにつれて、どんどんスピードアップできるから、自信とやる気が漲ってくる。
(中略)
別に冊数を10冊にこだわる必要はなく、あくまで目安である。
さらに、回数を10回とすることにこだわる必要もない。
大切なことは「これで概要と本質を掴めた!」とあなたが実感することである。
私自身も資格試験の勉強なら、同じ参考書を8~10周以上やるべきだと考えています。
USCPA勉強法の記事はこちら。
⇒USCPAに合格したいなら、問題集を8周しろ【5周じゃ足りません】
じゃあ資格試験ではなく仕事に活かす場合、実際に10冊の本を10周すると成果や年収にどう影響するのかを検証してみようということで、今回のチャレンジを思い立ちました。
私自身の今までの経験からも、読書や自己投資によって年収や時給アップにつなげることができるのは確実。
今回はインプットとアウトプットの関係をより明確にしてみようという企画です。
読書を通じて自分をアップデートしていくのを想像すると、わくわくしますよね。
チャレンジの目的
目の前の仕事を楽しみたい
私は昨年から仕事を変えて、今はFAS(ファイナンシャルアドバイザリーサービス)の会社で財務デューディリジェンスをやるようになりました。
監査法人にいたときよりも、知識的にも体力的にも求められる水準は上がっており、すでに1年経ちますがプロジェクトごとにいつもヒイヒイ言っている状態笑。
なんとか周りに食らいついていくためには、さらなる自己研鑽が必要だと感じています。
また監査法人では「仕事に必要な知識をインプットしそれをすぐにアウトプットに活かす」という楽しさを知ることができたので、今の環境でも実践しようと思います。
また「10冊×10周」という具体的な目標数字を設定することで、達成感や自信につながり、もっと勉強や仕事が楽しくなるのではないかと。
そしてそんな自分の姿をみて、「自己投資を始めてみようかな」と一歩を踏み出す人が一人でも増えてくれればとてもうれしいです。
挑戦する人を応援したい
USCPAなど資格試験を取得した後に、年収アップを目指して転職を考えている人は多いはずです。
私もそうでした。
ここで重要なのは、転職すれば終わりではなく、転職先の仕事にしがみついていけるかどうかです。
結局、仕事がツラくてすぐに辞めてしまっては意味がありません。
資格に費やしたお金や時間の回収効果が半減してしまいます。
このチャレンジを通じて、新しい仕事にしがみついていく方法や、そのために必要な知識のキャッチアップしていく過程を発信していければと。
USCPAを勉強中の人も、監査法人に行ってからどのようにキャッチアップをするべきか、どんな観点で必要なスキルを選ぶかなど、私のトライ&エラーを参考にしてほしいと思います。
成果を出すためだけの読書を実践したい
今回のチャレンジは、仕事で成果を出すこと(年収や時給アップなど)に特化した読書です。
これは私の父親の影響です。
私の父親はもう亡くなっていますが、よく本を買う人でした。
父の部屋には、たくさんの書籍が本棚に収められていましたが、それを目に見える形で活かすことができたかというと微妙だったと思っています。
父親が読む本は、政治関連など自分の娯楽目的のものばかりで、仕事に活かすためのものはほぼなかったです。
少しお金にだらしないこともあり、特に退職してからは母親を非常に苦労をかけていました。
もちろん育ててもらった父親にはめちゃくちゃ感謝していますし、本をたくさん読む姿には尊敬しています。
また娯楽目的で読む本は私も大好きですし、奥行きのある人になるためにも必要だと思います。
ただ母親を苦労させていたところを見てしまうと、せっかく本を読んでいるなら少しだけでも自分の稼ぎにつながるような、つまり家族を幸せにするような読書ができたんじゃないかなあと息子として少し不満に思っていました。
このような実体験から、ウンチクや資格取得のためではなく(それも大事だけれども)、まずは目の前の仕事で活躍できるような読書を優先していきたいと考えています。
10冊×10周チャレンジのルール

このチャレンジは「目の前の仕事に関連する、厳選された10冊の本を10周読む」というものです。
そして楽しんでインプットするために
- 問題集や専門書のうち必要なチャプターだけを切り出して読む場合、それを1冊とカウントしていい
- 本によっては10周にこだわらず、3周でもいいし20周でもいい
というルールを追加します。
チャプターについて具体例を挙げると、仕事で頻繁に英語のメールを読まなければいけない人がいたとします。
この人の場合リーディング能力の向上をゴールとすべきなので、教材としてTOEIC公式問題集を選んだ場合、長文問題(Part7)の範囲だけを「1冊」としてOKということです。
本は一字一句すべて読む必要はない、問題集は全ページをやりきる必要はない、という前提ですね。
つまり長文問題に集中するため、他のリスニングパートは仕事に直結しないと割り切り、自分に必要な部分だけを「1冊」とするということ。
この10冊×10周チャレンジの目的は試験合格ではなく、楽しみながら仕事で成果を出すことなので
自分にとって必要な範囲を、自分が決めた期限で、自分が納得するまで勉強する
という、超自己満足で自由な勉強です。
結局、人生すべて自己満足。
もっと自由に勉強や読書を楽しみたいものです。
チャレンジ予定の本

財務デューディリジェンス(DD)の案件をいくつか経験しましたが、現時点で自分の課題は以下のとおり。
- USCPAの弱点補強(税効果、退職給付等個別論点、連結会計、企業結合)
- 財務DDの引き出しの少なさ、知識の整理
会計については初歩から丁寧に習得したいので、簿記1級の問題集からやるつもりです。
仕訳は身体に染み込ませたいので、10周までやりかつ毎回電卓を叩きたいのですが、そうすると結構時間がかかる気がしています(忙しい時期が続いたら全然終わらなさそう笑)。
財務DDについては過去レポートを最重要教材として進めます。
知識の整理が目的なので、各書籍は10周やり込むというよりも3周程度の通読に留めようと。
使用予定の参考書一覧
- 自社の過去財務DDレポート(約20案件分)
- スッキリわかる日商簿記1級(企業結合・連結会計のチャプター)
- 会計監査六法【会計制度委員会報告第7号】(資本連結手続の設例10件)
- 会計監査六法【企業会計基準適用指針第22号】(連結範囲)
- Q&A税効果会計の実務
- Q&A退職給付の会計実務
- Q&A組織再編の会計実務
- TAC財務会計論【企業結合・事業分離】テキスト
- トーマツ会計セレクションM&A・再編会計
- 財務デューディリジェンスの実務
- M&A財務デューディリジェンス
- 図解でわかる企業価値評価のすべて
進めていく過程で変更する可能性があります。
どの本をどれくらいやったかなどの進捗報告はTwitterや当サイトでやります。
おすすめの本や、こんなことやってほしいなんて要望があったらTwitterで教えてください~
みなさんも是非、一緒に自己投資しましょう!
以上!
